憧れていた「木の家」
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計画中
建設中
完成
鉄道信号工事を生業とされているU様邸は社屋兼住宅。
1階は駐車場と倉庫、2階は事務所、3階がU様ご夫妻の居宅という準防火地域に建つ木造3階建です。
1、2階はトラックなどの重車両4台分を収納させるため一部を吹抜けとし、貨物の最大高さ4mに対応できるようにしています。また、西側部分には社員が気兼ねなく使えるシャワー室やトイレ、仮眠室も備えています。
2階部分は事務所及び会議室と倉庫を設け、車からの荷物をそのまま収納できるよう配置しました。
3階フロアはU様ご夫婦の居宅としてスペースを確保しました。南側の中心部に大きなバルコニーを配し、LDKを吹抜け空間とし床、天井に無垢のスギ板を張り、壁には調湿・消臭効果にすぐれた塗り壁材「微風(そよかぜ)」を塗り、自然素材あふれる空間にしています。また、奥様のご希望でウォークインクローゼット、押入れ、食品庫と充実した収納スペースを設けました。
施主の本音
30年来のお付合い
最寄り駅から住宅街を歩くこと約5分。道路沿いに建つ、すっきりしたモダンな木造3階建て住宅(社屋と居宅)が、今回ご登場のU邸。鉄道信号工事を生業とされており、1階のガレージ兼倉庫には設置予定のピカピカの鉄道信号が!
「たまに鉄道ファンが写真を撮っていますよ」とにこやかに出迎えてくださった。
そんなUさんご夫妻と建築士事務所民家との付き合いはかなり長いという。「竹中前理事長が労働センターで住宅セミナーをされていた頃だから、かれこれ30年になるでしょうか。たまたま新聞でセミナーの告知を見て興味を持ったのがきっかけでした」とご主人。
当時のUさんのお住まいは、戦後しばらくして建てられた古い平屋。
「親父が中古で購入した家を引き継いで住んでいましたから、相当傷みがありましたね。引き継いだ時点で建て替えを検討しましたが、景気が悪いなどの理由で流れてしまい、今度こそはというときに、私がケガをし、入院したんです。そのときに決断しました。退院したらすぐに建て替えようと。躊躇していたらいつまで経っても実現しないと思ったんです。大手の住宅展示場に行ったこともありましたが、やはり昔から知っている民家さんなら安心できる。長年、木の家に憧れていましたからね」(ご主人)。
昨年10月、民家にご依頼をいただき、今年1月着工の運びとなった。1階は駐車場と倉庫、2階は事務所、3階は居宅という、大がかりな木造3階建てだ。とくに3階の天井は吹き抜けとし、リビングからは梁や屋根下地等の「木」が見える。床にはむくのスギ板を張り、2階はエコクロスを。リビング、和室、寝室には調湿・消臭効果にすぐれた塗り壁材「微風(そよかぜ)」を塗り、自然素材あふれる空間が出来上がった。
「仮住まい(7カ月)が長かったせいか、まだ新しい住まいに慣れていないんですよ(笑)。でも、引っ越して早々、アレルギーがおさまったのには驚きました。健康住宅の効果なんでしょうか。友人には旅館に来たみたいと言われます。リビングに余裕があるので、将来サロンのような使い方をしたいですね」(奥様)。
「仕事から帰ってきて、木の香りがする家に迎えられると、それだけで癒されます。ぼくは布団を敷かず、床のまま寝るのが好きで、これがまた気持ちいい。子どもの頃、縁側に寝ていたのを思い出します。お願いして正解でした。大工さんにはいい仕事をしていただきました。ただ、施工中の掃除とか、民家さんの看板(連絡先の記載がなかった)など、改善の余地があるように思いますね」とのご指摘も頂戴した。
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所在地:大阪市旭区
主要構造:木造3階建て
設計・施工:㈱建築士事務所民家
竣工:平成26年7月
工期:約6ケ月
敷地面積:163.62㎡w
建坪:33.477坪
延べ床面積:250.46㎡
建物本体工事費用:約5,280万円(税別)
本体工事以外に要した費用:約710万円(税別)