DIARY現場日記

ルイス・カーン設計 「ソーク研究所」

2024.02.19カテゴリー: 中津の建築探訪記

コロナ開けにロサンゼルス旅行で訪れました。

ルイス・I・カーン設計のソーク研究所です。

現地で事前予約制のキャンパスツアー(ツアーと言っても特に説明は無し)に予約して向かいました。

見学は平日の午前中(水・木・金)のみなので要注意です。

ロサンゼルスから車で2時間ほど、午前中の見学に間に合うように午前8時に出発。

海沿いのフリーウェイをかっ飛ばして、メキシコとの国境の街サンディエゴに向かいます。

フリーウェイを降りてすぐ、駐車場に車を止めると目の前にすぐソーク研究所が見えます。

駐車場側は彫の深いバルコニーとゆったりとした植栽で、来訪者を迎えてくれます。

いきなりあの有名な中庭の景色で迎えるのかと思ったら全然違いました。

建物の職員通路みたいな所で入口を探していると、中で警備員が手招き。

入口は正解だった模様、事前に登録したQRコードをかざすとドアの鍵が開いて入ります。

受付ホールにあるウイルス?のオブジェ前で見学をしに来たことを伝えると、

シンプソンズに出てきそうな警備員が無気力にドーナツを食べながら、

不愛想にパンフレットを渡されてご自由にどうぞと。警備緩いなぁ笑。

受付のある駐車場沿いの横長の建物を抜けると、ついに中庭が見えてきます。

微妙に高低差を付けて、中庭まで見通せないようにしているのがニクイ。

階段を上ると一気にこの景色です。

遠くに太平洋と真っ青な空、無骨なコンクリートと外壁、もう心臓止まりそう。

なにより太平洋から絶えず吹く風が気持ちいい。

45度振った壁は、風を受ける帆の様に研究所側の中庭や共有スペースに風を送ります。

建設当時からまったく変えていない(本当かなぁ。。?)らしい木製建具とのコントラストが美しいです。

よく見ると建具も通風になっていて、中の居心地が外からでも想像できます。

美しい石貼りの床の目地、コンクリートの継目が精緻にデザインされています。

このあたり抜かりないですね。

中庭をぐるりと廻って振り返ると無機質な印象から打って変わって、

水盤と、木製の建具、植栽緑が映える居心地の良い景色に変わります。

中庭に配置された無骨なベンチも程よく日陰に入り、所員の憩いの場になっていました。

ツアーで見られるのはここまで。当然研究所内部は写真もNGです。

一度建物を出て裏手に回り、太平洋側まで歩くと、所員の人も使うカジュアルなカフェがあります。

ちなみに裏手も美しい。レンガ敷きのアプローチも印象的。

ぐるっと回ると、レストランがあり、中庭の水盤前の特等席のテラス席で食べます。

サーモンのランチバスケット18ドル、高すぎ。。。

世界各国から集まったであろう多国籍で優秀な方々に混じりながらおいしく頂きました。

ルイスカーンの代表作。

環境を読むってこういう事だな、と改めて感じる建築でした。