ほっこりとした空間
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計画中
建設中
完成
邸宅が建ち並ぶ道路沿いに郷愁を感じさせる一軒の古民家。
敷地内に母屋と離れがあり、それらを活かして高齢者の通所・訪問・居宅介護支援の事業を行っておられます。
介護保険制度が始まる前の1996年に開設され、元々は築100年の農家だったのを、これまで何度かの改修工事を行ない2年前には耐震工事も済んでいました。今回、玄関回りをスッキリ使いやすく見た目は変わらず素敵な空間に、というご要望を頂きました。
居室側の木製建具は摺り上げ障子にし、床と腰板には無垢のヒノキ板を張りました。靴が履きやすいように、玄関には折りたたみの椅子を設置しました。
天井を落としてみると立派な梁が出現。古民家のシンボルともいえる立派な梁を見せることにより、天井が高く開放感のある玄関ロビーに生まれ変わりました。
リフォーム金額:約300万円(税抜)
施主の本音
明るく開放的 利用者さんのために
近鉄奈良線学園前駅から車で約10分。邸宅が建ち並ぶ道路沿いに郷愁を感じさせる1軒の古民家。今回ご登場のお施主さん、アクティブライフ中町倶楽部だ。敷地内に母屋と離れがあり、それらを活かして高齢者の通所・訪問・居宅介護支援の事業が行われている。
「介護保険制度が始まる前の1996年に開設したのですが、元々築100年の農家だったようです。これまで何度かの改修工事で2年前には耐震工事も済ませたんですが、スタッフの飲み会で、今度は玄関がきれいになったらいいねという話で盛り上がりました。
すると代表(小川浩一さん)が『自宅を国産材で建てた。そういう建築の方法もあるよ』と民家さんのことが話題に。お酒の席なので、実現したらいいなあと思っていたら、話が具体化し、リフォームをお願いすることに」と施設長の溝邉久美さん。
玄関の改修について溝邉さんたちが考えた要望は2つ。見た目を大きく変えず、素敵な空間を。
「うちは認知症対応のデイサービス施設なので、見た目が大きく変わると利用者さんが混乱されるかもしれないんです。でも改修するからには新しくきれいになってほしいので、どんなふうに出来上がるか楽しみでした」
昨年10月中旬に着工し、3週間後に完成。「玄関一帯を全部やりかえるということで始まったんですが、天井をはがしたときに、中二階の天井が出現。天井をその位置まで高くし、梁を見せるような造りに変更しました。床と腰板には無垢のヒノキ板を使用し、壁にはエコクロスを。以前の玄関は修繕を重ねてきたのでツギハギのような印象でしたが、リフォームによって統一感のある、明るくて開放的なホールに生まれ変わりました。ヒノキの香りがすごくて工事が終わった日にスタッフがホールで寝転んでいましたよ(笑)」
デイサービスは年中無休のため工事期間中も開設した。「玄関を迂回するのに段差の大きいところがあるため危険でした。そこを通れないようスタッフが扉を付けようとしたんですが、なかなかうまくいかない。大工さんが見かねて、僕がやりますよと、すぐに開閉式の扉を付けてくださったんです。さすがプロですね、助かりました。この扉はそのまま使っています」
古民家を利用した介護施設は珍しくなく、見た目や機能性も重視される。「ほっこりした空間で安全快適に過ごしてほしいという私たちの願いに合った自慢のホールができました。これからも利用者さんに喜ばれる支援を続けていきたいですね。」
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所在地:奈良市中町
主要構造:木造二階建て
設計・施工:
竣工:
工期:
敷地面積:
建坪:
延べ床面積:
建物本体工事費用:リフォーム金額:約300万円(税別)
本体工事以外に要した費用: