明るく風の通る住まい
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- 施主の本音
計画中
建設中
完成
「両親が残してくれた土地を活かし、建てた家に子供が住み継ぐ自然素材いっぱいの住まいづくりをしたい」そんな想いをカタチにしました。
土台廻りにはヒノキを、梁・柱には杉を使用し、室内の床にはすべて杉の無垢板(30mm厚・三重県産)を張っています。
住まいの柱となる木は、高知県梼原町へのバスツアーに参加し「伐採祈願祭」を体験され、母娘で伐採されました。
そのとき伐った木はお嬢さんのお部屋に使われています。
室内の壁は、シックイベースの塗り壁材「微風」を塗り、外部の壁には、火山灰シラスが主原料の優れた通気性と調湿性能を持つ「そとん壁」を採用しました。
近隣との関連性を考慮し採光と通風を一番に考え、できるだけ室内のスペースを確保するため、
廊下などは省き、玄関脇にシューズクローゼットを設け、玄関をスッキリとまとめました。
リビングやフリースペースを大きくした間取りで、広々とした気持ちの良い空間になっています。
施主の本音
尼崎の閑静な住宅街に、おしゃれな木製の玄関戸は一目瞭然。今回ご登場のSさん宅だ。
「コープ自然派とは20年近いお付き合いで、カタログに挟まれた『木族』を毎回熱心に読んでいたんです。何度か見学会にも参加し、いつか家を建てるなら民家さんと心にきめていました」とおっしゃるSさん。
その後、ご主人の実家が空き家となり、新築の機会が訪れた。
「夫は、なんでよその工務店やハウスメーカーの家を見ないんやと言いましたが、きちんと国産材を使った家づくりをしている工務店は他になく、比べることができません。そう説明すると納得してくれました。そもそも夫は家に頓着なく、食事して寝られる場所があればいいという感じ。私や子どもに一任してくれました」
Sさんにとって待望の家づくり。要望はたくさんあった。
「木のお風呂に憧れ、お願いしましたが、浴槽のメンテナンスが大変とのことで断念、従来の浴槽に。ただ壁にヒノキ板を張り、床もコルクタイルにしました。心地よい温かさとヒノキの香りに癒され、毎日のバスタイムが楽しみ。隣り合うキッチンと洗面所の間や、階段上部に何カ所か窓の設置を提案いただき、明るくて風のよく通る住まいが実現できました。廊下をなくし、その分リビングやフリースペースを大きくした間取り。広々とした空間が気持ちいいですね」
建築中はご近所の人から「すごくたくさん木を使っている、柱が太い」等の報告をたびたび聞かれたSさん。
「その方は犬の散歩で毎日前を通られるので、私より進捗状況を知っておられて(笑)。うちの見学会にも近所の方が来られ、木の香りがするいい家ですね、と褒めていただきました」
庭もご要望のひとつで、家の正面にオープンガーデンを設(しつら)えた。
「庭師さんがシンボルツリーを植えたらいいよとおっしゃるので、シャシャンボという木を植えました。手入れが簡単で、ブルーベリーのような食べられる実がつくそうです。たくさんあった鉢植えは、庭師さんと相談し、地植えできるものは庭に。義母が育てていた平戸ツツジを更地にする際避難させ、植え直してきれいに咲いたときは嬉しかったですね。家は設計士や大工さんだけではなく、建具屋さん、左官屋さん、電気や水道工事のプロなど、多くの専門家の手によって作られるんだなあとしみじみ思いました。私の実家でもないのに、思い通りに家づくりをさせてくれた主人に感謝です。家族のコミュニケーションを第一に、大切に住んでいきたいですね」
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所在地:兵庫県尼崎市
主要構造:木造2階建て
設計・施工:(株)建築士事務所民家
竣工:平成27年6月
工期:約5ケ月
敷地面積:85.66㎡
建坪:15.35坪
延べ床面積:97.02㎡
建物本体工事費用:約2,500万円(税別)
本体工事以外に要した費用:約730万円(税別)