DIARY現場日記

北山、実家に帰るその1

2014.07.22カテゴリー: 未分類

こんにちは、設計部の北山です。
ドーンセンターでの特別セミナーも無事(?)終了し、連休を利用して実家に帰ってきました。
高速バスで約4時間、香川県の西の端に実家はあります。
築約50年の木造平屋建、「古民家」・・・じゃないけれど、田舎のしっかりとしたつくりの、よく言えばジブリっぽい。
悪く言えばリフォームするきっかけもなくそのまま来てしまった^^;おうちです。
勝手口を入ると2坪ほどの土間があって、今でも洗濯をしたり、年末には御餅つきをしたりと大活躍だったり・・・
(株)建築士事務所民家 香川の木造平屋建住宅
座敷の欄間は今どき珍しい細工(富士山と帆掛け船、縁起がいい)がしてあったり・・・
(株)建築士事務所民家 香川の木造平屋建住宅
石庭もあったりします。
家を建てる前から生えていたというマキの木を活かすためにこだわったそうで、造園屋さんと祖父が苦労して石をごろごろ運んだそうです。
(株)建築士事務所民家 香川の木造平屋建住宅
そのマキの木はなんと樹齢200年!
最近の植木屋さんは高所作業車を使って高い木の剪定をするらしく、作業車が入らない場所の高い木に登って剪定をする技術を持っている職人さんはどんどん減っているそうです。
父の友人の植木屋さんが「あと何年登れるかなあ・・・」と言いつつ剪定してくれています。
(株)建築士事務所民家 香川の木造平屋建住宅
外観は一部しっくいで他は吹付塗装、屋根も一般的な瓦ぶきです。
周りの家は外壁が板張りだったり黒漆喰だったり、大きな鬼瓦がどーんと乗っていたりと豪華な仕上げが多い中とてもシンプルです。
部屋数も必要最低限で無駄が少なく、ピンポイントでこだわったんだなあ・・・と伝わってきます。
この家を建てたのは私の亡き祖父で、さぞかしお金がかかったんだろうと思いきや、土地は受け継いだものなので購入費0、田舎の狭いコミュニティの中で顔見知りの大工さんや職人さんにお願いしたし、田舎なので人件費も材料費もそんなにかかってないはず・・・と母。
全てにお金をかけたわけではなく、使うところを絞ってうまく計画したのねおじいちゃん・・・。
何が言いたいかというと実家自慢がしたいわけではなく(笑)、古いものの価値って、見落としがちなんだなあということです。
もしこの仕事につかなかったら、実家のことも「田舎の薄暗い古い家」としか思わなかったかもしれないし、祖父がどんな思いで建てたのかも知らないままだったと思うんですね。
2008年のデータで、大阪府の空き家は住宅100戸あたり14.4戸と言われています。
そして空き家はどんどん増えているとも言われています。
私の実家も、今は父と母が丁寧に手入れをしながら生活しているからこそいい状態で保たれているわけで、私たち子世代が独立し他県で住んでいる為、いつかは荒れた空き家になってしまうかもしれません。
もちろんそうはしないのですが^^;
空き家をきちんと耐震や断熱等、長く使えるようにリフォーム、リノベーションを施して上手に使っていくことってこれからの日本にとって大事なことだなあとつくづく思った帰省でした。
そして今回の帰省は骨休めのためではなく、あるミッションのためだったのですが、それはまた別の記事にしたいと思います。
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