DIARY現場日記

梼原に行ってきました。【前編】

2024.07.19カテゴリー: イベントレポート

年に一度、10月に国産材住宅推進協会としてツアーで訪れる高知県の梼原

品質と環境性能の高さから、構造材に長年使わせて頂いています。

今年はいつものツアーとは違ってコープ自然派さんとご一緒に、

これから、より梼原の材を活用できるよう改めて山を学びに訪れました。

せっかくなので、ツアーを疑似体験頂きますね。

まずはツアーでもおなじみの梼原町森林組合さん

広大な敷地に、貯木場、加工場、乾燥、出荷倉庫、ペレット工場が立ち並びます。

各山で切り出された材は、大規模な貯木ヤードに運搬されてきます。

森林組合の方で、管理から各山主への利益の分配までを一元管理する仕組みになっています。

貯木ヤードに集められた材は、材種や大きさで大まかに分けられて保管。

集めらた材を、下の大きな機械に入れると、材の大きさに合わせて分別されます。

大きさ、樹種ごとに選別された材は加工場に運ばれ、製材されます。

無駄が出ないよう、どのようにカットすれば効率よく必要な材が得られるか、経験と知恵の必要な作業です。

高速回転するバンドソーで3~4mの材があっという間に真っ二つ。

これから乾燥の工程で材が縮むので、ひとまわり大きめにカットされています。

製材の過程でどうしても出てくる端材は、チップ状に粉砕されて、

バイオマス発電やペレットストーブのペレットに再利用されます。無駄がない。

最近では、舗装用のブロックに練り交ぜられたり、自動車用プラスチック製品と混ぜて利用するなど

様々な利用方法が研究されているそうです。

ペレット工場では、出荷待ちの材が保管されていました。需要に応じて、工場を大きくする計画もあるそう。

また、近年ペレットは猫砂の代わりとしても人気が出てきているそうです。

梼原町では、今後バイオマス発電施設の建設も検討されていて、

風力発電や小水力発電とあわせて、さらに街を上げての環境都市を実現を進めています。

ただ残念ながら、構造材としての安定した供給はまだまだ少なく、

特に樹齢が50年を超えて大きくなりすぎた材が、大きすぎて加工する事が出来ず

結局細かく砕いてウッドチップ等に使われるという残念な問題も。

せっかく育てた材ですから、やっぱり見える形で構造材として使ってあげたい所です。

次回は植林の取り組みについてご報告します。

つづく。。。